M 88 (NGC 4501) , NGC 4474, NGC 4516, IC 3476(銀河・かみのけ座)


M 88 (NGC 4501)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 23h18m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


M 88 (NGC 4501) , 光度 9.6B mag, 大きさ 6.9′ x 3.7′, 分類: SA(rs)b; HII Sy2, z  0.007609,  RA 12h 31m 59.161s   DEC +14d 25m 13.39s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N

M88はおとめ座銀河団に所属する棒構造を持たない明るい渦状銀河です。中心には超大質量ブラックホールを持つ活動銀河核(AGN)があり、強く非常に狭い幅の電離スペクトルを示すセファートタイプ2の銀河に分類されます。

現在この銀河はおとめ座銀河団の中心M87方向に向かって高速で落ち込んでいて、約2億〜3億年で中心に最も近づくだろうとされています。密集したおとめ座銀河団の媒体の中を高速で移動する銀河の例外にもれずこの銀河も外周部の中性水素が欠乏しており、移動方向の先端部にあたる銀河の西側でラム圧力による水素の剥ぎ取りが検出されています。(Vollmer, B.; et al. (2008). “Pre-peak ram pressure stripping in the Virgo cluster spiral galaxy NGC 4501”)



M 88 (NGC 4501)と近傍の銀河 視野角: 77′ x 51’↑N


IC 3476, 光度 13.2 mag, 大きさ 2.1′ x 1.8′, 分類: IB(s)m: HII, z  -0.000564
RA 12h 32m 41.885s   DEC +14d 03m 01.58s (J2000.0)
視野角: 8′ x 5’↑N

M88の近傍にあるマゼラン雲型の不規則矮小銀河です。この銀河は青方偏移を示しM88とはまったく異なる動きをしています。密集したおとめ座銀河団の中で大きな銀河の重力の影響を受け吹き飛ばされた結果なのでしょう。北側のよりM88に近い位置にあるIC3478は、M88に近い赤方偏移値を示しているのでM88の伴銀河かもしれません。


NGC 4474, 光度 12.5g mag, 大きさ 2.1′ x 1.1′, 分類: S0 pec:, z  0.005374
RA 12h 29m 53.547s   DEC +14d 04m 06.92s (J2000.0)
視野角: 8′ x 5’↑N


NGC 4516, 光度 13.6g mag, 大きさ 1.9′ x 0.8′, 分類: SB(rs)ab?, z  0.003059
RA 12h 33m 07.537s   DEC +14d 34m 29.80s (J2000.0)
視野角: 8′ x 5’↑N

棒渦状銀河ですが明らかに腕とディスクが変形しています。他銀河から重力相互作用を受けた結果でしょう。



M 88と周辺の主な銀河
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 23h18m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

視野内のNGC天体すべてと明るいIC天体をマークしてあります。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所, 16° x 11°↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「広角カメラ」画像の視野枠です。

 

 

 

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M 87 (NGC 4486) , NGC 4476, NGC 4478(銀河・おとめ座)

M 87 (NGC 4486) と周辺の銀河
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 23h08m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N

M87周辺には暗いIC銀河、PGC銀河が無数にあります。暗い銀河を含めるとおとめ座銀河団の中で最も銀河が密集している場所でしょう。


M 87 (NGC 4486) , 光度 9.6 mag, 大きさ 8.3′ x 6.6′, 分類 E+0-1 pec; NLRG  Sy, z  0.004283,  RA 12h 30m 49.4233s   DEC +12d 23m 28.043s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N


M 87 (NGC 4486) の核近傍とジェット 視野角:8′ x 8′

M87はおとめ座銀河団の超巨大楕円銀河です。2019年4月にこの銀河中心にある超巨大ブラックホールが直接観測されたことが発表され、初めて直接観測されたブラックホールとして話題となりました。

このブラックホールからは巨大なジェットが吹き出ていて、その様子は我々の小口径の望遠鏡の可視光画像でも容易に確認することができます。また、この銀河は強力な電波源であり、X線源でもあるため様々な観測機器を使った詳しい調査が行われている銀河でもあります。

話題の銀河のためか、英語版wikipediaで非常に詳しく(詳しすぎる?)解説されています、興味のある方には一読をお勧めします。(テキスト量が多すぎてGoogle 自動翻訳で一気に翻訳することはできませんが・・・。日本語版wikipediaは内容がまったく異なりますから英語版をみてください。)


NGC 4476, 光度 13.0g mag, 大きさ 1.7′ x 1.1′, 分類 SA(r)0-:, z  0.006565
RA 12h 29m 59.081s   DEC +12d 20m 55.16s (J2000.0)
NGC 4478, 光度 12.4g mag, 大きさ 1.9′ x 1.6′, 分類 E2, z  0.004500
RA 12h 30m 17.416s   DEC +12d 19m 42.79s (J2000.0)
NGC 4486A, 光度 14.0 mag, 大きさ 1.0′ x 0.9′, 分類 E2, z  0.002528
RA 12h 30m 57.710s   DEC +12d 16m 13.28s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N

おとめ座銀河団は、M87を中心とする(おとめ座A)、M49を中心とする(おとめ座B)、およびM86のグループの3つのサブグループに分けられ、M87グループは主に楕円銀河とレンズ状銀河で構成され銀河の円環構造を形成しているとされます。



M 87と周辺の主な銀河
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 23h08m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

圧倒的な数の銀河が密集しています。視野内のNGC天体はすべてマークしてあります。多数あるIC天体はマークしていません。記載すると画面は数字で覆われてしまうでしょうし、この付近のIC天体は小口径の対象となるようなものはほとんどありません。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「広角カメラ」画像の視野枠です。

 

 

 

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M 84 (NGC 4374) , NGC 4387(銀河・おとめ座)


M 84(NGC 4374), M 86 (NGC 4406) と周辺の銀河
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h48m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 77′ x 51′  ↑N


M 84 (NGC 4374), 光度 10.1 mag, 大きさ 6.5′ x 5.6′, 分類 E1; LERG; LINER Sy2, z  0.003392
RA 12h 25m 03.7433s   DEC +12d 53m 13.139s (J2000.0)
NGC 4387, 光度 12.8g mag, 大きさ 1.6′ x 1.0′, 分類 E5, z  0.001885
RA 12h 25m 41.680s   DEC +12d 48m 37.85s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N

M84はおとめ座銀河団の中心にM86と共にある超大型の楕円銀河です。楕円銀河はその色からも推測できるように通常は年老いた星で構成され、活発な星形成活動をみせることはありません。しかしM84では今までにSN 1957B, SN 1991bg, SN 1980 Iと3つ(1980 IはNGC 4387もしくはM86に所属するかもしれない)の超新星が発見されていて、これは楕円銀河では例外的に多く、星形成活動がごく最近まで行われていたか現在でも行われているのだろうと推測されていました。

1997年にハッブル宇宙望遠鏡での観測から、M84の中心部には高速に回転するディスクから噴出する2つのジェットの存在が明らかになり、この観測から中心部には超巨大ブラックホールの存在が予測されています。

同じくハッブルの紫外線カメラを使った観測から低レベルの星形成領域と若い星からなる星団が存在することが判明し、この銀河が今も星を生み出していることがわかりました。(Ford, Alyson; Bregman, J. N. (2012). “Detection of Ongoing, Low-Level Star Formation in Nearby Ellipticals”. )

ハッブルによるM84のごく狭い中心部の見事な画像を添付しておきます。


Credits: ESA/Hubble & NASA


M 86, M 84と周辺の主な銀河
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h48m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

おとめ座銀河団の中心付近です。圧倒的な数の銀河が密集しています。13等以上で小口径でも撮像対象となりそうな銀河をマークしてあります。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「広角カメラ」画像の視野枠です。

 

 

 

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M 86 (NGC 4406) と周辺の銀河(銀河・おとめ座)


M 86 (NGC 4406)と周辺の銀河
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h48m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 77′ x 51′  ↑N


M 86 (NGC 4406), 光度 9.8 mag, 大きさ 8.9′ x 5.8′, 分類 S0(3)/E3, z  -0.000747
RA 12h 26m 11.743s   DEC +12d 56m 46.40s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N


M 86, M 84と周辺の主な銀河
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h48m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

おとめ座銀河団の中心付近です。圧倒的な数の銀河が密集しています。13等以上で小口径でも撮像対象となりそうな銀河をマークしてあります。

昨年(2018年)は、シンチレーションが悪く画質もよくなかったため、ファインディングチャート用画像と広角カメラ画像と共に再撮影しました。が、今年は主鏡の調整不良で画質がよくないようです、うまくいかないもんです。M86銀河の解説は昨年の投稿をご参照ください。


NGC 4413, 光度 12.3 mag, 大きさ 2.3′ x 1.5′, 分類 (R’)SB(rs)ab: HII, z 0.000340
RA 12h 26m 32.248s   DEC +12d 36m 39.55s (J2000.0)
視野角:約12′ x 8’ ↑N

昨年は、拡大画像を掲載しなかったので、掲載しておきます。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「広角カメラ」画像の視野枠です。

 

以下、若干画質が向上したかもしれない今年(2019年)の再撮影画像です。各銀河の解説は昨年の投稿にあります。


NGC 4438, NGC 4435 視野角:約19′ x 13’ ↑N
NGC 4438(銀河), 光度:11.0mag, 直径:8.5′ x 3.2′, 分類:SA(s)0/a pec: LINER, z 0.000237
NGC 4435(銀河), 光度:11.8g mag, 直径:2.4′ x 1.4′, 分類:SB(s)0^0^; LINER HII, z 0.002638


NGC 4388 視野角:約12′ x 8’ ↑N
NGC 4388(銀河), 光度:12.1g mag, 直径:4.8′ x 0.9′, 分類:SA(s)b: sp;Sy2 Sy1.9, z 0.008419


NGC 4402 視野角:約12′ x 8’ ↑N
NGC 4402(銀河), 光度:12.6mag, 直径:3.9′ x 1.1′, 分類:Sb HII, z 0.000774


NGC 4425 視野角:約12′ x 8’ ↑N
NGC 4425(銀河), 光度:12.6g mag, 直径:2.4′ x 0.9′, 分類:SB0+: sp, z 0.006364

 

 

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M 100 (NGC 4321) , NGC 4312(銀河・かみのけ座)


M 100 (NGC 4321), NGC 4312
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h33m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


M 100 (NGC 4321), 光度 9.8B mag, 大きさ 7.4′ x 6.3′, 分類 SAB(s)bc;LINER HII, z 0.005240
RA 12h 22m 54.831s   DEC +15d 49m 18.54s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’↑N


M 100 (NGC 4321)と近傍の伴銀河

M100は美しい渦状構造が小さな望遠鏡の画像でもよくわかる、おとめ座銀河団の中では大きく明るい銀河です。形態分類では、SAB(s)bcの中間渦巻銀河に分類されますが、棒(バー)構造は可視光では判別できず、近赤外でみるとその構造がはっきりします。

M100までの距離は、ハッブル宇宙望遠鏡によるケフェイド変光星の観測から5600+-600万光年と精度よく決定されています。

この銀河はスターバースト銀河に分類されていますが、バーストは銀河核近傍の小さな棒構造の2本の銀河腕との接続部両端で別々にかつ集中的に5億年前から繰り返し起きていると推測されています。(Allard, E. L.; 他(2006). “The star formation history and evolution of the circumnuclear region of M100”.)

M100の周囲には小さく暗い衛星銀河候補を多数見ることができますが、確実に衛星銀河とされるものは、NGC 4322とNGC 4328の2つです。超長時間露出の画像からはM100銀河はより大きく広がっており、その質量の多くはその外周部にあること、その中で2つの衛星銀河とは恒星ストリームで接続されていることがわかっています。NGC 4322とのストリームは上の写真でもうっすら確認できます。

2つの衛星銀河はM100の外観にも影響を与えそうな気がしますが、可視光で見た外観からはほとんどその影響を受けていないように見えます。これは、2つの衛星銀河の質量がM100に比べると非常に小さいためかもしれません。

スターバースト銀河なので、多くの超新星が発見されています。現在までに、SN1901B, SN1914A, SN 1959E, SN 1979C, SN 2006X, SN 2019ehk の6個が発見されています。


NGC 4312, 光度 12.5g mag, 大きさ 4.6′ x 1.1′, 分類 SA(rs)ab: sp HII, z 0.000510
RA 12h 22m 31.36s   DEC +15d 32m 16.5s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

M100と同じおとめ座銀河団に所属する銀河ですが、M100との関連は調べた限りではわかりませんでした。


M 100 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h33m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

明るい銀河がM100を取り囲む環のように並んでいます。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「M100周辺」画像の視野枠です。

 

 

 

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M 99 (NGC 4254・銀河・かみのけ座)


M 99 (NGC 4254)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h18m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N

M 99 (NGC 4254), 光度 10.4mag, 大きさ 5.4′ x 4.7′, 分類 SA(s)c;LINER HII, z 0.008029
RA 12h 18m 49.604s   DEC +14d 24m 59.43s (J2000.0)
視野角:12′ x 8’↑N

M99は、おとめ座銀河団に所属し天の川銀河から約5,000万光年離れた位置にある明るい渦状銀河です。赤方偏移の値が異常に大きく、秒速2400Kmという速度で後退していて、この銀河がおとめ座銀河団の中(媒体)を通過しつつラム圧力の影響を受け水素を失っていると推測されています。

ゆるい巻の棒を持たない渦状銀河、SA(s)cに分類されている銀河ですが、一見してわかる外観の特徴は小さなバルジと非対称に西側に大きく発達した腕の存在です。2本の腕には多数の大きな星形成領域HII領域の存在が見えこの銀河が活発に星形成を行っていることがわかります。

大きく西側に非対称に発達した腕の成因としては、すぐに他銀河との重力干渉が思いつきます。しかし、密集している上に高速で移動する銀河の多いおとめ座銀河団の中でその可能性を探るのはかなり難しいようで、様々な論文が発表されていてどれも決定打とはなっていません。

いくつか、その腕の成因に関する意見を見てみましょう。

M98の項目で触れたように、この銀河の西側に発見されたVIRGO HI21は、現在M99の大きな中性水素の尾の中にありますが、過去に接近遭遇した際にVIRGO HI21がM99からガスを引き抜きその形も変形させたとする論。しかし、VIRGO HI21の成因と素性(暗黒銀河なのかどうか)がまだはっきりしません。

*M98(NGC 4192)と約7億5000万年前に高速で接近接触し、接触時にM99から放出された物質でVIRGO HI21が形成され(つまり暗黒銀河ではない)、同時にM99の腕は変形を受けたとする論。(Duc, Pierre-Alain;他2008/02, The Astrophysical Journal)

28000万年前に近くにあるレンズ状銀河 NGC 4262に近接した重力相互作用の結果で、遭遇が終わり引き出された腕は弛緩して通常の腕に沿うようになったとする論。(Vollmer, B;“NGC 4254: a spiral galaxy entering the Virgo cluster”.2005/09)

*外部の銀河ではなく、自身の衛星銀河を吸収合併したことによるとする論。

etc…  VIRGO HI21が発見されたことで、関連するであろうM99に関する成因論も熱を帯び、百家争鳴状態のようです。

M99はスターバースト銀河には分類されていませんが、過去に他銀河と接近遭遇したために星形成率は通常の銀河の約3倍あるとされています。(上の成因論のいくつかとはと矛盾するようですが)それを裏付けるように、現在までに4つの超新星SN 1967H, SN 1972Q, SN 1986I, SN 2014Lが発見されています。

2014年にこの銀河で発見されたPTF 10fqsは、高輝度赤色新星と呼ばれるもので2つの恒星の融合によって起こると考えられ、PTF 10fqsは恒星に大きな惑星が落ち込んだ可能性があるとされています。

 


M 99 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h18m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

さすがに、おとめ座銀河団の中心に近いので周囲にはたくさんの銀河が見えます。しかし、おとめ座銀河団の中心M86付近とM99の間は明るい銀河の存在しない、ぽっかりと開いた口のような空間が広がっています。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「M99周辺」画像の視野枠です。

 

 

 

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M 98 (NGC 4192), NGC 4186(銀河・かみのけ座)


M 98 (NGC 4192), NGC 4186
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h02m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


M 98 (NGC 4192), 光度 10.95mag, 大きさ 9.8′ x 2.8′, 分類 SAB(s)ab;HII; SyLINER, z -0.000474
RA 12h 13m 48.285s   DEC +14d 54m 01.20s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’ ↑N

M98はおとめ座銀河団に所属する中間渦巻銀河(棒渦状銀河と渦状銀河の中間的な存在)で、おとめ座銀河団中心からは少し外れたかみのけ座にあります。光度は約11等級でメシエ天体の中では暗く低い表面輝度であるために望遠鏡での眼視観測はなかなか難しい対象です。全体にぼんやりした印象のこの銀河は、地球から見た傾斜角が74度と大きいために自身の大量に保有する暗いダストによって明るい部分が覆い隠されて暗く見えています。もし正面から見たならM106のような姿に見えるのでしょう。

この銀河は青方偏移を示す銀河で約140Km/sの速度で天の川銀河に近づいています。これは、この銀河が密集したおとめ座銀河団の中で大きな固有運動を獲得して高速で移動している結果です。高速で移動しているため現在は約130万光年離れているM99(NGC 4254)と約7億5000万年前に接触した可能性が示唆されています。(Duc, Pierre-Alain;他2008/02, The Astrophysical Journal)

水素21cmの電波観測により、M98の西側にほとんど星を含まず高速に運動し太陽質量の1億倍の中性水素を持つVIRGOHI21が2005年に検出されました。これは理論的に存在が予測されていた大量の暗黒物質を含む暗黒銀河の最初の発見として報告されました。(PPARC 2007-03-10)

しかし、VIRGOHI21はM99とM98の近接接触時にM99から放出されたものであり、M99の大きな尾に埋め込まれていること、高速衝突モデルからも再現できることなどが示されました。一方で、高速の相互作用では大きな尾を生み出さないこと、相互作用であれば星も含めて放出されるはずであることなども示され、VIRGOHI21の素性は現在論議の真っ最中にあります。


NGC 4186, 光度 14.3g mag, 大きさ 1.0′ x 0.8′, 分類 SA(s)ab, z 0.026292
RA 12h 14m 06.526s   DEC +14d 43m 32.92s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

赤方偏移の値と形状から、おとめ座銀河団には属さない遠方にある銀河のようです。


M 98 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, 22h02m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

番号のない銀河マークはIC天体ですが、いずれも暗く淡いものばかりです。M98の周囲はおとめ座銀河団の端にあたるせいか銀河の密集度は意外なくらい低い領域です。


かみのけ座、おとめ座、おとめ座銀河団中心付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(85mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/03, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

12等以上の銀河をマークしています。番号が記入されている銀河は、小口径の望遠鏡で撮像してもその姿形を楽しめる対象です。四角く枠で囲った部分が「M98周辺」画像の視野枠です。

俯瞰してみると、マルカリアン銀河鎖以外にも明るい銀河の環構造はいくつもあるように見えます。(固有運動まではわかりませんが)

 

 

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NGC 4105, NGC 4106(銀河・うみへび座)


NGC 4105(銀河), NGC 4106(銀河)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, 00h03m,  -3℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 4105, 光度 11.6mag, 大きさ 2.7′ x 2.0′, 分類 E3 poss. LINER, z 0.006458
RA 12h 06m 40.77s   DEC -29d 45m 36.8s (J2000.0)
NGC 4106, 光度 12.4mag, 大きさ 1.6′ x 1.3′, 分類 SB(s)0+, z 0.007172
RA 12h 06m 44.800s   DEC -29d 46m 05.90s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

重力的相互作用をしている楕円銀河(NGC 4105)と渦状銀河(NGC 4106)のペアです。拡大するとNGC4106の潮汐作用によって引き伸ばされたディスクがわかります。形状は十分特異で明るいペアですが特異銀河カタログのArp番号はついていません。


NGC 4105(銀河), NGC 4106(銀河)周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/03/09, 00h03m, -3℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)

IC2996 z=0.007525,  IC3005 z=0.005751,  IC760 z=0.007425, IC3010 z=0.006611, IC764 z=0.007112
NGC 4105, 4106の周囲には比較的明るい(12〜14等)IC番号のついた銀河がまとまってあります。これらは、赤方偏移の値からグループを形成しているものと思われます。

 

 

 

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NGC 4361(惑星状星雲・からす座)


NGC 4361(惑星状星雲)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, 02h 58m,  -7℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 4361, 光度 10.0 mag, 大きさ 1.8′,  分類 PI
RA 12h 24m 30.1s   DEC -18d 48m 00s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

銀河ばかりの春の空には珍しい惑星状星雲です。視直径は1.8分ほどしかありませんが明るすぎず暗すぎず程よい輝度のため小口径の望遠鏡での画像でもその特異な構造を知ることができます。

NGC 4361が他の惑星状星雲とは異なる特徴は4方向に耳たぶのような噴流構造が見えることです。(南北の2つはより発達して見えています。)この噴流は、おそらく中心星が二重星であり双極ジェット流を生成しているためと推測されていますが、詳しくは解明されていません。


からす座、NGC 4361付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, -7℃, 東御市・観測所 ↑N

嘘ばかり言うので、怒ったゼウスに銀の釘で天上に磔(はりつけ)にされたカラス。NGC 4361は、その4つの銀の釘が作る台形の中にあります。カラスは言葉を奪われ、金色の羽も真っ黒にされてしまったそうです。金色の頭髪で平気で嘘をつくあの人は、もしゼウスがいれば即日、銀の釘で磔ですね。

 

 

 

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火球 2019年6月24日20時10分


2019年6月24日 20時10分、観測地からは南西天低く爆発を繰り返しながら木立の間を抜けて行きました。梅雨空であまり観測情報はありませんが若狭湾か北陸沖の日本海上空を飛んだものと思われます。 長野県・東御市・観測所

遠隔操作していたPCがTeameViewerのサポート切れだそうで、遠隔操作ができなくなりました。やむなくスクリプトを組んで自動化したんですがスクリプトのエラー処理が甘くて時々データを送ってこなくなります。しょうがないから現地に行ってデータ回収、ん十年ぶりにフローチャートとにらめっこ中。

 

 

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NGC 4038, NGC 4039(アンテナ銀河・銀河・からす座)


NGC 4038, NGC 4039(銀河)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 45=20分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, 02h 30m,  -7℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 4038  光度 11.2 mag, 大きさ 5.2′ x 3.1′, 分類 SB(s)m pec, z 0.005477
RA 12h 01m 53.010s   DEC -18d 52m 03.40s (J2000.0)
NGC 4039  光度 11.1 mag, 大きさ 3.1′ x 1.6′, 分類 SB(s)m pec LINER Sbrst, z 0.005474
RA 12h 01m 53.510s   DEC -18d 53m 10.30s (J2000.0)
視野角:19′ x 13’ ↑N

NGC4038, 4039はNGC4038銀河グループの中核をなす銀河です。この2つの銀河は近接、衝突している銀河で、その結果として南北に長く伸びるガスと星からなる尾があり、その形から触角銀河、アンテナ銀河と呼ばれています。

2つの銀河は、合体の途中にあり各々の銀河の中で激しい星形成(スターバースト)を起こしています。南にあるNGC4039の西側の明るい光点はNGC4039の核でこの周囲で爆発的な星形成が行われていて、北にあるNGC4038の核は円形ビーズ状の星形成領域の中にあり2つの核の間(重なり領域)には暗い大きな塵(ダスト)の帯が広がっています。

NGC4039の尾(画面上)とNGC4038の尾(画面下)は明るさや形状が異なることはすぐに気がつきますが、詳しく見るとその色も異なります。4039の尾は赤みがかった茶色、4038の尾は青色です。2つの尾を電波で観測した結果4039の尾はHI輝線が弱く塵に富み、4038はより電離水素を多く含んでいることがわかりました。(The Cambridge Ph0tographic Atlas of Galaxies)

2つの銀河の過去と未来
出典のはっきりしないWikipediaの解説では、コンピュータシミュレーションの結果9億年前に接近し始め、6億年前お互いを通過、3億年前にアンテナの形成が始まり、現在に至る。今後4億年以内に合体は完了して1つの銀河となる。とのことです。

今のところNGC4038までの距離データも質量も推定するしかないので、ある仮定ではそうなるかもしれない程度に理解しておいたほうが良いでしょう。最先端の宇宙論はいつの時代も心変わりしやすいのです。

スターバーストを起こしている銀河ですので、超新星は多数見つかっています。
現在まで5個 SN 1921A, SN 1974E, SN 2004GT, SN 2007sr, SN 2013dk  NGC4038内に発見されています。


からす座、NGC 4361付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

からす座とコップ座の境界付近の南北に明るい(12等以上)の銀河が連なってあります。これらの銀河は乙女座超銀河団、コップ座雲の中でNGC 4038グループを形成しているとされています。(NGC 3981, 4024, 4027, 4038, 4039, 4050)(G. Giurichin 他 2000)

しかし比較的天の川銀河から近距離にある銀河グループのメンバーは、そもそもその距離を正確に知ることが難しく 赤方偏移値などからの推定となり、不確定な要素を多々含んでしまうために度々そのメンバーは改定されています。(グループの代表銀河NGC 4038までの距離すら大幅に改定されています。 “The Antennae Galaxies Found To Be Closer To Us” Space Daily. 2008-05-12)

 

 

 

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NGC 4024(銀河・からす座)


NGC 4024(銀河)
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, 02h 13m,  -7℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 4024, 光度 13.2 mag, 大きさ 1.9′ x 1.5′, 分類 SB0^-, z 0.005651
RA 11h 58m 31.25s   DEC -18d 20m 48.64s (J2000.0)
視野角:約8′ x 5’ ↑N

大望遠鏡による画像を見ると、外周部のハロは左上に見える無名の銀河近くまで広がりその周囲に多数の球状星団を抱える実際には大きな楕円レンズ状銀河のようです。そのようすは The Carnegie-Irvine Galaxy Survey (CGS)の画像でよくわかります。

この銀河はからす座のアンテナ銀河NGC4038にほど近い位置にあり、赤方偏移の値から空間的にもNGC4038グループに所属する銀河です。しかし重力相互作用によって大きく変形しているNGC4038, 4039, 4027とは異なり外観からはほとんどその影響を見ることはできません。それはこの銀河がすでに他銀河との併合を終えて安定した楕円銀河となる途中にあるからかもしれません。


からす座、NGC 4361付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(70mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/02/02, -3℃, 東御市・観測所 ↑N

んん?12等以下のためこのチャートにプロットされいませんが、コップ座とからす座の境界付近アンテナ銀河NGC4038の東、NGC4027の北にあります。

 

 

 

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NGC 3631 (銀河・おおぐま座)


NGC 3631
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/04/04, 21h24m,  -1℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 3631, 光度 11.0mag, 大きさ 5.0′ x 4.8′, 分類 SA(s)c  HII, z 0.003856
RA 11h 21m 02.874s   DEC +53d 10m 10.45s (J2000.0)
視野角:約12′ x 8’ ↑N

NGC 3631は地球からの見かけの傾斜角は17度で、ほぼ銀河の円板を正面から見ることのできる(フェースオン)おおぐま座にある渦状銀河です。その外観的な特徴は、銀河の中心部から始まる2本の主腕(メインアーム)に枝の腕が何本も分岐して付随していることと、それらの銀河腕の中には赤いHII領域と青い星団雲からなる星形成領域が満遍なく点在していることです。

この銀河内の水素ガスの動きはよく研究されており、銀河腕のらせん状構造の間にある逆回転の竜巻(渦)などが見つかっています。(「渦状銀河NGC3631の平面内のガスの動き」Fridman他(2001)など)

超新星は、SN 1964A, SN 1965L, SN 1996bu, SN 2016bau、と約50年間で4個の超新星が発見されています。多数の星形成領域を銀河の腕の中に見ることができますが、スターバースト銀河ではなく星形成率は年間4M太陽質量ほどと計算されているようです。(The Carnegie Atlas of Galaxies. 1993) 我々の所属する天の川銀河の星形成率は数M太陽質量とされますからNGC 3631とあまりかわりません。しかし、天の川銀河の超新星出現は数百年に1個ですからNGC 3631の超新星出現率は異常に高いことになります。
その理由はフェースオン銀河なので出現した超新星は銀河本体に隠されることなく見つけやすい、星形成率は正確には把握できていない、などの理由が考えられます。

 

 

 

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NGC 3628(銀河・しし座)


NGC 3628
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h39m,  -10℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


NGC 3628, 光度 10.2B mag, 大きさ 14.8′ x 3.0′, 分類 SAb pec sp; HII LINER, z 0.002812
RA 11h 20m 16.970s   DEC +13d 35m 22.86s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’ ↑N

NGC 3628は、約3500万光年の距離にあるしし座の三つ子銀河の中では最も暗いエッジオンの銀河です。その外観の特徴は他の銀河との激しい潮汐作用により両端で大きく歪んだディスクと銀河の中心部を覆い隠す太いダストの帯です。銀河の中央部のバルジはX字形に広がり主に若い星とダストから形成されています。

これらの特異な特徴はしし座の三つ子銀河のM65とM66との重力相互作用によるものとされていますがM65には相互作用の証拠は少なく、そのほとんどは約10億年前にM66との接近遭遇によって形成された(Xiaolei Zhang 1993)という見解もあるようです。

それぞれの銀河の固有運動、距離、質量といったものが精度よく決定できないので間接的な観測事実から推測するほかなく、これらの相互作用をしているだろう銀河の過去と未来の姿を正確に知ることはまだできていません。

この銀河にはM66との潮汐作用によって形成されたと思われる約30万光年の長さの尾が存在します。これは若い星団と星形成領域で構成される青い尾でNGC3628の中央部と繋がっているように見えます。この構造は意外と明るいようで、我々の小さな望遠鏡による画像からもその存在は確認できます。


M 65, M 66, NGC 3628 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h49m,  -10℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)


しし座、M 65, M 66付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(100mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, -10℃, 東御市・観測所 ↑N

NGC 3628の米国での愛称は「ハンバーガー銀河」ですがパンが薄すぎてあまり美味そうには見えません。

 

 

 

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M 66 (NGC 3627・銀河・しし座)


M 65 (NGC 3623)右, M66(NGC 3627)左
BKP300(1500mm f5), MPCC-MK3, HEUIB-II, Sony α7s(新改造), ISO12800, 30s x 23=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h49m,  -10℃, 東御市・観測所
視野角: 52′ x 35′  ↑N


M 66 (NGC 3627), 光度 9.7mag, 大きさ 9.1′ x 4.2′, 分類 SAB(s)b; LINER Sy2, z 0.002425
RA 11h 20m 14.964s   DEC +12d 59m 29.54s (J2000.0)
視野角:約19′ x 13’ ↑N

しし座の三つ子銀河の中で最も明るいM66の外観的特徴は、明るく青白い変則的な腕とその上にくっきりと浮かび上がる赤みをおびたダストの帯です。これらの特異な形状は、10億年前(異論あり)に三つ子の1つNGC 3628と接近遭遇、重力相互作用の結果恒星とガスをその中心に集中し、特徴的な渦状構造と棒構造を形成した結果だとされています。(Xiaolei Zhang 1993)

M66のディスク上に、不可視で電波でのみ観測される超星団(Super star cluster)が検出されています。これらの星団はやがて若い星で構成される球状星団(NGC 2903の項参照)に進化するものと考えられ、スターバースト銀河の中などで発見されていますが銀河ディスク上で発見されている例はほとんどありません。

見かけの位置がより近く上記写真でも同じ視野に見えるM65との重力相互作用は、あまりはっきりしていません。かつては3つの銀河による相互作用と言われていましたが、M65には相互作用の証拠がほとんどなく、重力的にはM66とNGC3628の双子なのかもしれません。

M66は、古典的な形態分類では外観の印象が全く異なるM65と同じSABの渦状銀河に分類されます。このような特異な銀河には形態分類があまり意味を持たないことがよく理解できる銀河のペアです。


M 65, M 66, NGC 3628 周辺
タカハシFSQ85ED(320mm f3.8), Pentax K-70(改造)、HEUIB-II, ISO3200, 90s x 8 = 12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, 02h49m,  -10℃, 東御市・観測所
視野角:4.2° x 2.8° ↑N(広角カメラ)


しし座、M 65, M 66付近  ファインディングチャート
Tamron SP 70-200mm(100mm f4), Pentax K5IIS(ノーマル), ISO3200, 90s x 8=12分, TS-NJP, TemmaPC, α-SGRIII, 2019/01/10, -10℃, 東御市・観測所 ↑N

この項目M65と同じ写真が流用できて編集が楽ちん。

 

 

 

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