ベランダで天体観測(光害地でNexstar 6 SE・シュミットカセグレンで)

Nex6SE DSCF6882

お天気の良いときは自宅でも観測できないだろうかということで2015年9月ごろからNexstar 6 SE を自宅ベランダで使い始めました。小型軽量、気軽に観望用機材のNexstarでどのくらいできるのか?3等星がやっとの光害地でもデジタルならどうだろう?

ということで当初は経緯台モードで数秒〜数十秒の露出で気軽にいけるだろう、という目論見でした。確かに10秒〜20秒でそこそこ撮像はできましたが、試行錯誤しているうちに上記写真の通り赤道儀ウエッジをつけさらにあれやこれやと追加して少々重装備になってしまいました。

経緯台をあきらめたのは、1.フォークの腕が短く死角が大きい 2.視野の南北を固定できない 3.視野回転の影響が思っていたより大きい etc… です。Nexstar は本来、口径5インチ用に設計されているので6インチですとフォークの懐は天頂プリズムがなんとか通過するくらいしか余裕がありません、経緯台モードですと50度ぐらいの高さでカメラはドライブベースに当たってしまいます。視野の南北を固定できないと星図と対照するときに非常に不便で暗い彗星を同定するときにはかなり苦労しました。

そこで経緯台はあきらめて赤道儀式にすることにし赤道儀ウエッジを捜したのですが、Nexstar 用は製造中止で海外でも手に入らなくなっていました(2015年10月ごろ)。やむなく合板で自作するため図面を引いて部材をそろえましたが、Nexstar Evolutionシリーズ用の赤道儀ウエッジが米国で新発売されてSEシリーズでも使用できるとのこと、少々ごついのですがちょうど自作ピラーに載るサイズでしたので購入することにしました。(299ドル、送料別)

赤道儀ウエッジに乗せると死角はほとんどなくなりますが接眼部にアクセサリーをつけるとまだ危ない、前後のバランスも大きく崩れます。せっかくついているアリ型のスライドプレートはロック位置が随分手前であまり役に立ちません。(↑写真右 Aの位置で黒い主鏡セル先端がはまり込んでそれ以上前に出せません)ロック位置を避けてさらに鏡筒を前にスライドできるようにアリ型と鏡筒の間に5mm厚のアルミでスペーサーを前後2カ所入れました。フードは塩ビ板を切ってマジックテープ止め。ガイドリングは主鏡セルの固定ねじを流用してセルに固定して手持ちの50mmf6のガイド鏡をつけました。

DSCF6880

Nexstar 6 SE 自動導入の精度、経緯台モードで2スターアライメントを慎重にすれば目標天体は80倍の視野の中には入ってきてくれます。赤道儀式にした場合、極軸 を正確に合わせてオートアライメント(2スター)するとガイドカメラの視野(約1度)には確実に入ってきますので誤差は30分前後でしょうか。これはLX200 よりは落ちますが、大きなバックラッシュを抱えたこのクラスの望遠鏡では優秀な方でしょう。

バックラッシュの影響か他の望遠鏡で良く使用するシンクロ(同期)コマンドを使用しても導入精度はほとんど上がりません。 Nexstarにはシンクロをキャンセルする、アライメント星を入れ替える、高精度導入を自動的に行う、などの機能があるのですが赤道儀モードで有効なの かどうかまだ確認していません。また、赤道儀モードで2スターアライメントするので傾いた経緯台として動作するのだろうと思っていたら、そうではなくて恒 星時駆動はあくまで赤経軸のみが動き、自動導入の時だけアライメントのデータを使って高精度に導入する仕様のようです。(動作を詳しく解析したわけではあ りませんが)

Nexstarの6SE(もしくは8SE)にはオートガイド用端子があります。(5SE以下の機種にはありません)せっかくなのでオートガイドもしてみることにしました。ガイド用のカメラはASI120MMをPHDガイディングでガイドしています。LX200で苦労した反応の遅いDCモーター、しかも赤経ホイールは平ギヤ直結でバックラッシュは2〜5秒もあるというNexstar SEでオートガイドができるか?かなり不安でした。赤緯側パラメーターの追い込みが大変でなんとか無理矢理じゃじゃ馬を乗りこなしている感じですが、思っていたよりは正確に追尾してくれています。ガイド鏡は5cm f6の30年前の日本製ですが、ガイド星が非常にシャープで輝星も真円で気持ちいい像です。最近のF4くらいの中国製ガイド鏡だとピントが甘く極限等級は落ちて、星像も真円になりません。

観測用にCCDカメラASI178MM(Cool)を新たに導入しました。まだ評価できるほど使い込めていないのでこちらは後日使い勝手などまとめてみようと思います。

望遠鏡、カメラの制御はノートパソコンから行うようにしてLANを通して室内のデスクトップで遠隔制御しています。天体の自動導入、撮像を室内からすべて制御できるのは思っていた以上に快適でした。

M42-LPSD1-1603
Nexstar 6 SE, f6.3レデューサー, LPS-D1, Fuji X-M1(ノーマル), ISO800, 30秒x10, ASI120MM+PHDguidingでオートガイド、自宅ベランダ肉眼での最微光星 3.0等

光学系、ガイドの評価のためにM42を撮影してみました。イメージサークルは狭くAPS-Cの画面でも盛大にけられます、直径25-30mmぐらいでしょうか。バッフルの内径も20cmに比べるとかなり小さいので広視野は望めません。しかし、中心付近の星像は非常にシャープです、シュミットカセグレンらしくなく眼視で観た時もデフラクションリングがはっきりわかります。シュミットカセグレンは相当数を覗いているつもりですが中心付近の星像は最上級だと思います。1インチ以下のCCDであれば最適でしょう。また、ミラーシフトがほとんど無いのには驚きました、どのような構造になっているのか興味深いところです。

Nexstar 6 SE, f5レデューサー, MIZERμフィルター, ASI178MM(cool), 30秒x10, ASI120MM+PHDguidingでオートガイド、自宅ベランダ肉眼での最微光星 3.0等

小さな1/1.7インチチップのASI178MMとは相性は良さそうです。画像の右の星像が悪化しているのは光軸不良とf5レデューサーのためです。追尾もまあまあで16等台の恒星は確認できました、これなら13-15等の彗星でも光度観測はできそうです。

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