NGC 1555(反射星雲・おうし座)T-Tau と周辺星雲のスペクトル


T-Tau星とNGC 1555

T-Tau星は非常に若い(数百万歳)生まれたての星です。星の周囲には星を生んだ濃厚な星間雲(水素の分子雲)が広がり一部はT-Tauによって照らされ見えています(NGC1555、反射星雲)が、明るさは変化し見えなくなることもあります。

周囲に広がる淡い星雲は、H2の分子雲のはずですがH2は非常に安定で放射することはなく可視光では、背景の星の光を遮断する真っ黒な暗黒星雲として観測されます。しかしここでは淡く光る星雲として見えています、この淡い星雲の正体を確かめるために自作分光器を向けてみました。

T-Tau星と周囲の星雲スペクトル


T-Tau星とNGC 1555のスペクトル
BKP300(1500mm f5), Sony a7s(改造)、自作分光器(愛光者7号)、ISO25600, 30s x 12, 2017/11/19   長野県東御市・観測所

分光器のスリットを改良、ワイドスリット(250μ)とナロースリット(80μ)が同時に使えるようにしました。ナローでT-Tau星をワイドで星雲を同時に測定します。ワイドスリットのおかげで対象の導入も楽になりました。

NGC1555はT-Tauの光を反射している反射星雲であることがスペクトルから確認できます(連続光で光っている)。Hgは光害、蛍光灯由来。さらにその外側の淡い部分も連続光で光っているので、分子雲が恒星の光を透過もしくは反射している姿と思われます。

内部から透過してきた光なのか反射している光なのかの判別はつきませんが電離発光星雲でないことは確かです。つまりこの淡い部分は分子雲が星雲内部の不可視な恒星によって、照らされて光っているので星雲の分類で言えば反射星雲がもっとも近いのでしょう。これを単純に分子雲と表記すると分子雲は発光すると誤解を招きかねないので適切ではありません。

 


T-Tau星 生データの解析グラフ
T-Tau星は主系列の恒星とまったく異なり星雲のように強い輝線があります。今回OI?の輝線が見えていますが過去のデータを見ると、これはありません。明るさだけでなくスペクトルも変化しているのか?、それとも別の原因でしょうか?

 

 

 

 

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